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#006 - 僕は料理をつくるのが好きなんです

  voice of KYOTO 独自インタビュー企画

voice -inside- vol.4 くずし割烹 枝魯枝魯 枝國栄一




枝魯枝魯編 | #006 - 僕は料理をつくるのが好きなんです 


「枝魯枝魯ひとしな」での食事がすすむ中、
Paris の枝魯枝魯で感じたことを、
失礼は承知の上で率直に松本に話してみた。

枝國なき京都を、
「くずし割烹 枝魯枝魯ひとしな 」を預かるという意味で、
今、「くずし割烹」について一番考えているのは、
松本をおいて他にいない。


「僕は2階のお客さんが増えることを望んでます。」


毎月のようにカウンターに来てくれるリピーターを、
大切にしないと言ってるわけでは決してない。

しかし、この言葉を聞いて、
多くのことが自分の頭の中で整理できたように思う。


「僕は2階のお客さんが増えることを望んでます。」


頭の中で、断片的に繰り返す。

決して軽はずみな言葉ではない。

この言葉の中に、
明確な松本の想い描く「枝魯枝魯ひとしな」の輪郭をみた。


「客層がな、変わってん。」


そういった彼女の言葉も、
松本の目指す店作りが少しずつ形になってきていることを、
意味しているのだろう。

3月に枝國が日本を発って以来、
「枝魯枝魯ひとしな」を任されておよそ三ヶ月。

Paris で孤軍奮闘する枝國とは違う意味で、
京都の西木屋町で体を張る松本の姿がそこにはあった。

「4月は本当に大変やったんです。」
「これを乗り切れたのは、本当に大きい。」

髪を後ろで結わえた、端正な顔立ちの松本が、
何度も力強く、そう口にした。


「料理は好きだけど、板前は本当は好きじゃない。」

「ただ、こうして自分が花板として立つことで、
 (気持ちを込めて作るだけではなく)
 いかにおいしく提供することが大切か、それを実感した。」


板前という職業は、
料理を作るだけでなく、それを自ら目の前の客に出す。
カウンター越しに、接客もこなすわけである。

料理ができるだけでは、一人前とは言えない。

どんなに気持ちを込めようと、
無作法に、説明もなしに出される食事はそれだけで、
味が格段に落ちる。

板前の立つ、カウンターという舞台は、
作ることともてなすことが一体となった、
エンタティンメントを生み出すための装置なのである。

楽屋で完璧な下準備をしたところで、
舞台で魅せられなければ、客が再び足を運ぶことはないだろう。

それは、2階の客に対しても言えることだ。
対面接客ができないがゆえに、それはより顕著に現れる。


「料理はこころやと思ってたんですけど、結局は腕。」
「それをこの3ヶ月で知った。」

松本の言葉によどみはなかった。

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